昭和考古学とブログエッセイの旅へ

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2017年台湾の旅-高雄牛乳大王・・・あれ?

旅行の時、現地に着いたらまずこれをやりたい、○○を食べたいなどという事が誰しもあると思います。
テレビやネット、写真などで見て体験してみたい、友達が是非にと薦めていたなど理由は様々だと思いますが、
その目的の一つに「思い出」というものもあります。
幼いころに食べたあの味、大人になってもう一度味わいに行く、そういう旅行も浪漫があり誰にも干渉できない自分だけの世界に浸ることができます。

かく言う私も、今回台湾に行ったら必ず「もう一度」経験したかった事が、一つありました。
足つぼマッサージ?鼎泰豊で小籠包?台北101

いえいえ、違います。

 

私の目的は

 

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ここです。

 

 

思い出の『高雄牛乳大王』

 

『高雄牛乳大王』というフルーツジュースのチェーン店です。
軽食も売っているので、日本のようなフルーツバーではなく喫茶店以上ファミレス以下という立ち位置かなー!?と思います。

 

ここの目玉は、木瓜牛奶」ことパパイヤミルクジュース
「パパイヤ」は南国原産のフルーツで、台湾は「パパイヤ島」と一時は呼ばれたほど、そこらじゅうに天然パパイヤの木が生えていたそうです。
よって生産量も多く、バナナ、マンゴー、パパイヤは台湾三大フルーツと言っていいでしょう。
「台湾中に腐るほどある」と台湾人が言っていたほどのパパイヤなので、昔からジュースにして飲む習慣があったのでしょう。

 

台湾のパパイヤジュース屋(木瓜牛奶)

台湾の街角を歩いていると、木瓜牛奶」という看板の店が街中で目につきます。台湾の飲み物といえば、ウーロン茶とタピオカ入りのミルクティー、「珍珠奶茶」が日本では有名です。しかし、パパイヤミルクジュースも多く、「珍珠奶茶」などなかった20年前はパパイヤミルクジュースがいわば「国民飲み物」と言えるものでした。
私は豆乳系が全くダメなので、台湾名物の豆漿も全くダメ。
グルメ的に少々損をしている感がありますが、台湾に住んでいた頃はほぼ毎朝、パパイヤミルクジュースを飲んでいました。豆漿がダメならパパイヤジュースでええやんと私なりの発想の転換(?)でした。

 

そうして色々な場所で飲んでみて、あることがわかりました。
「パパイヤジュースは意外にマズい」
フルーツ独特の酸味が効きすぎか、味が濃すぎてマズいバリウムを飲んでいる感覚なのです。いや、最近のバリウムがフルーツ味になっているのか。
100%パパイヤジュースは賛否両論もののクセがある味なのですが、牛乳を加えると不思議なほど美味になるのです。
さらにキンキンに冷えていると、なおさら台湾らしい南国風味がします。
パパイヤの成分に「パパイン」というものがあります。消化機能を助けタンパク質の分解効果があるのですが、これは熱を加えると壊れてしまいます。
キンキンに冷えたものを飲むということは、理にかなっているのです。

 

パパイヤミルクジュースは、屋台クラスの露天でもふつうにあるのですが、その最高峰(?)に位置するのが『高雄牛乳大王』でした。
屋台クラスだとNT$4~50くらいで飲めるものが、『高雄牛乳大王』だと確かNT$70か80でお値段は1.5~2倍。値段だけならあまり割に合わなそうです。
しかし、それだけあって旨さは格別。パパイヤとはこんなに美味いものなのかと認識してくれた飲み物、それが『高雄牛乳大王』のパパイヤミルクジュースでした。
それからパパイヤミルクジュースにハマり、香港や中国でも「木瓜牛奶」という看板を見ては飲んでいましたが、その原点は台湾です。
「台湾とくれば○○

の○○の部分は人それぞれですが、私は即答で『高雄牛乳大王』の木瓜牛奶です。ここでパパイヤミルクジュースを飲まないと、台湾に帰ってきた気にならない。台湾に行くと決めた時から、真っ先に向かうはここと既にロックオンしていました。

 

台北の『高雄牛乳大王』へレッツゴー

『高雄牛乳大王』の場所は、20年経っても場所ははっきり覚えています。現実には無理ですが、目隠ししてでも行けそうなほど身体が場所を覚えています。
20年の月日は台北の町並みを変えたものの、道筋は変わっていません。道筋さえ変わっていなければこっちのもの。
『高雄牛乳大王』はチェーン店だったので、昔は台北だけでも何店舗か存在していました。はっきりとした数は覚えていませんが、けっこう至る所にあったような記憶があります。台北駅前周辺には残念ながらなかったものの、私が通いつめていた場所には必ずあるはず。
今の時代、あるかどうかなんてググればすぐわかることですが、私は敢えて調べず。
ドキドキワクワク感をキープしながら足を進めてみるのも、旅の醍醐味であります。ググって結果がわかってしまったら、面白さが半減しますしね。

 

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宿のOxygen Hostelから目指す『高雄牛乳大王』までは、徒歩で20分くらいの距離です。
実は、宿の前にバス停がある市内バス22番に乗ると、あっという間に目の前まで行くことができるのですが、
せっかく台北に来たのだから、あたりの光景を見ながらのんびり歩こうじゃないかと。
歩いていると、何か美味しそうなネタも見つかるかもしれないし。

地図で見るとそれほど遠くもなく、一見するとすぐ着きそうな距離に見えます。
私も脳内測定(思い出と若さ補正付)だと楽勝な距離のはずでした。

 

しかし、やはり台北の38℃の炎天下でのウォーキングは、アラフォーの身にとってはかなりの苦行でした。
「汗が滝のように身体から流れる」などというありきたりな表現がありますが、この時はこのベタな表現の如く、とにかく汗が止まらない。
水や現地で売っているポカリスウェットをいくら飲んでも、汗で垂れ流し同然。
休憩なしでストレートに向かえるはずなのですが、何度も休憩せざるを得ない状況でした。台湾の暑さが酷いのか、私が年を取ったのか。後者はできれば認めたくはないが、たぶん後者なのだろうな。

 

中正紀念堂の通路で遊ぶ女の子たち

しかし、暑いのは台湾人も同様のようです。
中正紀念堂」という建物の脇にある通路には、多くの人が避暑のため集い、子どもたちが遊んでいました。こんな日差しの真下で遊んでいたら、子どもも熱中症で倒れるわな。

 

20分くらいで着くはずが、休憩に次ぐ休憩を繰り返し、予定の倍以上かかってやっと目的地へ到着。正直、着いた頃は意識が半分飛んでました。

 

さて、『高雄牛乳大王』があるはずの場所に行ってみると。

 

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・・・なんだかない予感。
道の表記を見てみると杭州南路と信義路の交差点なので、場所はここで100%間違いない。

 

そこにあったのは!

しかし、奥の看板をよく見ると「牛乳大王」の文字は見える。こんな看板やったっけな!?と思って近づくと、

 

台北牛乳大王信義店入口


台北牛乳大王』


た、『高雄』じゃなくて、た、台北???

同じ「た」から始まるのは同じやけど、後がえらい違いやな。
『高雄牛乳大王』は潰れちゃったのかな?それとも『高雄』から『台北』に名前が変わっただけ?
店の前でいくら考えても答えは出てこない。白黒はっきりさせるには突撃あるのみ。

 

カウンターには、実に商売する気がなさそうな店員が対応。あまりの暑さに仕事する気が失せたのか。それ以前になんだか店全体に暗く気だる~~~い空気がただよい、店員がそれに取り憑かれている感が。
な、なんだか来る処を間違えた気がする。

しかし、ここで引き下がるわけにはいかない。
なんとかの舞台から飛び降りた気分で、パパイヤミルクジュースを注文。値段はNT$80でした。値段は変わってないね。

 

しかし、念願のパパイヤミルクジュースがいくら経っても出てこない。
おいまだかと何度も催促しても、
「等一下」(ちょっと待って)
と無表情でつれない返事。
何の理由もなく15分ほど待たされた結果、やっとこさパパイヤミルクジュースが到着。

 

台北牛乳大王のパパイヤミルクジュース

姿格好は確かにあのパパイヤミルクジュースではあるのですが、果たして味はどうか。

・・・うーん、パパイヤミルクジュースには変わりないのだが、あの時の味ではない。
何が違うのか、違うなら何が足りないのかはわからないけれども、違うんです。

いちおうフォローしておくと、この『台北牛乳大王』のパパイヤミルクジュースは、全然マズくはありません。むしろ露店の安めのものよりは断然美味いです。値段は倍だけれども、飲んでみる価値は全然ある。
ただ、私が求めていた、20年間夢にまでは見ていないけれど、台湾に帰ったら真っ先に行こうと恋焦がれていたあれとは違っていただけ。
『百年の恋も冷める』、いや、逆に百年恋していた相手にフラれた気分か。
単に「思い出補正」が強すぎただけかもしれない。


さらば『高雄牛乳大王』。ボクの知っている君はすでに死んだ。

 

あの時の思いは、思いのままボクのポケットに閉まっておくよ。

 

さらば『高雄牛乳大王』。ボクの知っている君はすでにここにはいない。

 

あの時の思いは、もう君がいないから永遠に色褪せることはないよ。

 

 

・・・って詩を作って感傷に浸っている場合ではありません。

 

 

その後の調査により

リアルタイムでは完全に暑気にやられて調べる思考能力もなかったのですが、帰国後に調べてみると、台北牛乳大王』と『高雄牛乳大王』とは別もの。『台北』は『高雄』の分家筋とのこと。
台北』の方は1994年創立とHPに書いているものの、私がいた1997年の台北は『高雄牛乳大王国』で『台北』なんて知らんかったんやけどなー。
それはさておき、『台北』の方は現在、市内に7ヶ所お店がありますが、『台北』のレイアウトが往年の『高雄』そっくりなところを見ると、本家公認だと思われます。

台北牛乳大王の店舗一欄(中国語)

 

そして何より私にとってはGood News、『高雄牛乳大王』は今でも高雄に現存している情報が。なんや、あるやんか。

その本家の画像を探っていきました。

 

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おお!カップのイラストは変わってへんやん!

 

 

高雄牛乳大王2

トレードマークの牛も変わってへんやん!

 

これやこれやこれやこれや!

これが俺の探し求めていた正真正銘『高雄牛乳大王』や!


今回が中途半端に終わった以上、『高雄牛乳大王』が今でもあの『高雄牛乳大王』なのか、それを確かめに行かねばならぬ。決戦は金曜日ならぬ高雄なり。
台湾第二弾は高雄になりそうな大義名分ができましたが、準備がてら今からもう2~3個くらい大義名分を作っておくことにします。

 

 

==台北牛乳大王(私が行った所)==

営業時間:7:00-22:00

定休日:なし

HPはこちら(中国語)

交通:台北駅前からなら「22」バスで「信義杭州路口」下車すぐ

観光ルートとしては、中正紀念堂見物ついでにちょうどいいです。

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==高雄牛乳大王(ロックオン済)==


 

おまけ

台湾には、コンビニでもパパイヤミルクジュースが販売されています。

売られているものはコンビニによって違うようですが、私のおすすめは

 

台湾のコンビニで売っている統一のパパイヤミルクジュース

「統一」というメーカーが作っている紙パックのパパイヤミルクジュース(NT$50)。全店舗ではないですが、セブンイレブンで売ってます。

これ、20年前にも売っていてよく飲んだのですが、甘ったるいながらも喉越しがいい味はそのままでした。

そのパッケージには、何故か日本語で「台湾のオリジナル飲み物」と書かれていました。『牛乳大王』はそこらじゅうになくても、セブンイレブンならそこらじゅうにあるので、台湾へ行った時にはこれも一度飲んでみて下さい。

(とある情報筋によると、横浜の中華街でも売っているらしい)

 

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