昭和考古学とブログエッセイの旅へ

昭和の遺物を訪ねて考察する、『昭和考古学』の世界へようこそ

淡路島の温泉へ行こう-南あわじ市の天然温泉、ゆーぷる

今までのんびり、ほぼストレスフリーで島流しライフを満喫していたのですが、少し厄介な仕事を仰せつかり、先週あたりから雲行きが怪しくなってきました。
島流しなんやからのんびりさせて~、そんな仕事契約書に書いてへんやん~と言っても、猫どころか鼠の手も借りたい人材不足なので仕方がない。
自分ひとりが蜂の巣を突いたような騒ぎになり、ストレスが蓄積されていっているなと感じるほどになりました。
「ストレスフリー」は一見聞こえが良いものの、致命的な弱点があります。いざ「天敵」が現れるとどう対応していいかわからず、オロオロするだけになってしまうのです。
ストレスという緊張がさらなるストレスを呼び、「ストレススパイラル」という謎の台風が発生し、余計に混乱してしまう。
「台風」が過ぎて冷静になれば、
「はて?なんでこんなことでパニクってたんやろ?」
と全然大したことがなかった・・・ということがほとんどですが。
ストレスが無駄に溜まりやすい体質(いや、性質か?)なのが厄介なのですが、ここはいっちょストレス解消風気分転換をしなければと。


前回の旧制台北高校の文献を見ていると、ある高校生の休日の過ごし方が書かれていました。

 

「日曜日は(中略)ときどき一人で草山(※1)に遊んだ。

(中略)一人で広々とした浴槽につかり、あがってきて、昼寝をしたり本を読んだりするときは、『ああ、命の洗濯だ』と心から思った」

(王育徳 『昭和を生きた台湾青年』)

※1:台北市郊外にある、今の陽明山温泉のこと

 

畳の上でリラックス

このフレーズを読んだとき、畳の上で寝転びながら浴衣を着て本を読む光景が頭の中で映像化されました。
我が家でも寝転んで本を読めるスペースはあるし、実際寝転びながら読書をしています。しかし、日常生活の一部である家で風呂の後で寝転んで本を読んでも、ストレス解消には全くならない。
俺も「命の洗濯」するかと、早速淡路島の温泉・スーパー銭湯類を検索してみました。

 

 

 

淡路島にも温泉はある!

淡路島は玉ねぎなどのイメージが強いせいか、温泉というキーワードとはあまりリンクすることはないかもしれません。
確かに洲本にある温泉は有名で、私も小学校に上がったか否かという時に、家族旅行でそこに行ったことがあります。
淡路島に来たばかりの頃に温泉街を歩いていた時、
「あ、ここ来たことあるぞ!」
と36年前の記憶が、明確ではないけれどもぼんやりと蘇りました。案外覚えているものだなと。
しかし、一昨日の晩御飯が全く思い出せない。記憶というのは不思議なものです。

 

洲本の温泉街は、あくまで宿泊用の観光ホテル街。日帰り観光客や地元の人間が、気分転換にひとっ風呂という所ではありません。
が、日帰りで気軽にひとっ風呂なスーパー銭湯も、そこらじゅうにあるわけではないもののいくつか存在します。

今回は、その中の一つに向かってみることにしました。


いざ、温泉へ。

南あわじリフレッシュ交流ハウスゆーぷる

私が今回選んだのは、島の南の端にある「ゆーぷる」というスーパー銭湯
家からそんなに遠くないというロケーションもそうですが、天然温泉で露天風呂もある隠れた温泉郷です。
何より、入浴料が600円と安い。大阪なら7~800円当たり前ですが、たった100円違いでも半額くらいの差異を感じるのは何故だろう。

車のナビをセットして行ってみると、見たことも聞いたこともない場所を示しました。
どうやらかなり山奥にある模様。実際走ってみても、下り坂か上り坂しかない道を、絶叫マシーンのように上がり下がり。おまけに夜なので周りは真っ暗闇。街灯?ここは淡路島です。そんなものありません!
もしナビがなかったら、たぶんたどり着けなかったかもしれません。

 

南あわじリ市ゆーぷる


「ゆーぷる」は、100%南あわじ市のお役所仕事ではないものの、第三セクターで運営されているようです。
600円という価格設定も、公共施設だからできる値段かもしれません。

浴室スペースはは主に2つあり、奇数日と偶数日で男女が入れ替わる仕組みになっています。

 

A浴室:露天風呂とサウナあり

B浴室:スライダーなどがある温泉スパという感じ

 

どちらも天然温泉スペースがあります。

私が行った日の男性は「A浴室」の方でしたが、私にとって重要なのは入浴後に寝転べるスペースがあるかどうか。温泉もいいけれど、それがないと600円を払った価値がなくなってしまう。

遠巻きに見てみたところ、やはりスーパー銭湯系には必須か、ゴロンゴロンできるスペースはある模様。
そしたら迷いはしない、さっさと600円を払いさっさと裸になって浴場へ。


カラスの行水

しかし、温泉は好きなのに、実際にはあまり行くことがありません。寒い冬は、少なくても行こうという気にはなりますが、実際に行くかどうかは別問題。
この9月という晩夏~初秋の時期に金払ってひとっ風呂浴びようと思うのは、生まれて初めてではないものの、直近数年間では記憶にありません。
なんでこんな暑苦しい季節に熱い温泉に入って熱い思いせなあかんねん!と、この時期はほとんど近寄ることないのですが。よほどストレスが溜まっているのか!?

 

私が温泉に行かない理由。それはカラスの行水だから。風呂でもだいたい10分以内、シャワーだと身体を洗ってはいおしまい。トイレで排泄する行為とほぼ変わりない。
猫舌ではないものの、「猫体(?)」であまり長く入れないのです。


その上、風呂に入ってリラックスしていると決まって思索タイムに入ってしまい、


「洗濯するの忘れてた」


「ブログのあの記事のあのフレーズ、表現変えておこうか」


と、俗世間の煩わしい現実に脳内を占領された結果、風呂入ってる場合ちゃうわ!とカラスの行水になってしまう。
じゃあ何も考えるな、何も感じるなと言われても、そっちの方が無茶な相談。
心の余裕がない人間が温泉に行くとこうなる、という典型ですね。

 

さらに、「湯疲れ」を起こしやすいのか、温泉に入ると身体がスッキリどころか、逆にだるくなってしまうのが常。疲れを取りに来たのに結局疲れるんかい!とツッコミを食らっても反論できませんが、どうも人一倍湯疲れすぐ体質なのか。

 

羽衣温泉ホテル新東洋
幼いころに住んでいた所の近くに、「羽衣温泉」というところがありました。40代以上の関西人なら、その中にある「ホテル新東洋」のテレビCMを、イヤというほど見た記憶があると思います。

上の画像にあるように、「ジャングル温泉」というものが温泉の目玉で、私もそのジャングル温泉とやらはおぼろげに記憶があります。
その「新東洋」に家族でよく行ってたのですが、ラドン温泉のせいか身体の倦怠感がハンパではなく、湯上がりは身動きが取れずそのまま吐いたことも。
ふつうの銭湯ならそこまでひどくないので、違う角度で捉えれば温泉成分が効いていた(効きすぎ?)のでしょう。しかし、毎回倒れる方が不快なのでラドン温泉系は今でも苦手です。


カラスの行水+湯疲れしやすいという性質なので、温泉に行っても元が取れない。これが私の足を温泉から遠ざける理由です。
しかし、この記事を書いていて悟りました。元を取ろうと思う自体が「心の余裕のなさ」と「卑しさ」なのだと。


「ゆーぷる」の浴場

構内はそれほど広いというわけでもなく、街中の銭湯の浴場より少し広い程度です。全体的にこじんまりとしていますが、それだけに余計なものがなく、スッキリしています。

ウィークデイのせいか、入浴客は4~5人ほどでみんな顔なじみのローカル客のようです。私一人、他人の家の風呂か、家族風呂に間違えて入ってしまった気分でした。

A浴室にはサウナもありますが、湯疲れならぬサウナ疲れを起こしてしまうので今回はパス。

今回は、露天風呂を中心に味わってみることにしました。

 

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湯の温度はわかりませんが、少し熱めに感じました。40℃前後でしょうか。
なので、「猫体」である私はすぐに出てしまうのですが、前の森から吹いてくる涼風がとても心地よい。
天然温泉はかけ流しではなく循環式で、塩素のにおいが少し鼻につきましたが、温泉に入ったお肌のツルツル感は、2日経った今でもキープしています。
泉質はかなり良いとみた。そうでもないと48時間以上スベスベの肌を保てないでしょう。

露天風呂の前は、森になっています。施設自体が山道を上ったところに位置するので、正真正銘の山の中を切り開いたのでしょう。
露天風呂には、「害虫注意」という注意書きが大きく貼られていました。
害虫が具体的に何を指すかわかりませんが、前が自然の森なので「何か」が出てきてもおかしくないかも。
夜の森の静寂と暗闇が、奥に何があるのだろうという好奇心を震わせました。

「温泉に入る→石畳の上で寝転ぶ→風に当たる→温泉」
という行為を繰り返すこと1時間ほどで出てきました。たった1時間かもしれませんが、20分ほどで出てくるいつもと比べると、超ロングランです。
自分なりの温泉でのくつろぎ方を、少し学んだ気がする。少し人生得した気分になりました。


湯上がり後のリラックス


湯上がりの一杯の定番は、やっぱこれでしょ。

 

湯上がりのコーヒー牛乳

風呂上がりにはコーヒー牛乳(¥110)。入浴で水分がかなり飛んだせいか、冷たい水分が、胃腸ではなく食堂で吸い取られる喉越しがして、美味かったです。

 

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そしてソフトクリーム(¥200)。これも湯上がりの鉄板。
だから太るねん!という言葉は私の耳に入りません。

 

そして、今回のメインディッシュ。
「寝転んで読書」
の時間です。

 

南あわじ市温泉ゆーぷる


「ゆーぷる」には食事ができるスペースがあり、定食も置いています。
食事中の人がいれば少し遠慮するのですが、幸い誰もおらず私の貸し切り状態に。

 

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少し湯疲れしたか、食事スペースに着くや否やバタンと倒れるように寝転びました。


「痛っ!」


硬い床に頭をぶつけて思わず起き上がってしまいました。
畳と思っていたのはただの気のせい。床は板張り、つまり板床でした。
確証バイアスとは怖いもので、寝転べるスペースがある、イコール畳だと完全に思いこんでいました。が、ここでじたばたしても仕方ない。寝転ぶには少々痛いけれど、まあいいやと寝転んで読書タイム。
時間だとか、家に帰って家事をしなければ・・・と余計なことは考えず、読書のみに集中してみると、寝転んで本を読むというだけで、けっこうリラックス出来ることに気づきました。何より、家では邪念が入って集中できない読書が、環境一つ変えるとこうもはかどり集中できるのか。
モバイルPCを持っていったら、溜まりに溜まっているブログ記事作成という宿題も、一気に片付くかしらん。作家のように温泉旅館で執筆のために篭ってみたい。

 

どれくらい時間が経ったのかすら忘れ読書に集中していると、だんだんと心地よい眠気が。
そして、気づいたら食堂の床の上で、芋虫のように縮みながら寝ていました。
何分眠りについていたのかは知らないものの、そんなに長い時間ではなかったはず。
しかし、起きた後のスッキリ感が心地よい。風呂に入って読書をするという目的は達成されたので、心の中で満足したことが快眠につながったのでしょう。少なくてもそう思っておきます。

 

南あわじ市のスーパー銭湯ゆーぷる


半公共施設ということもあってか、風呂自体に凝ったものはありません。
しかし、天然温泉の質はなかなかのものだし、温泉に入ってゆったりできればそれでOK。凝った装飾など要らぬ。
そういう方なら十分に満足できます。むしろ¥600は安いかもしれない

ただ・・・フリーで寝転べる畳敷きスペースは欲しい。板床で寝転ぶと痛い。これがあれば文句は何もありません。
淡路島で、銭湯気分で安く日帰り温泉を楽しみたい方は是非どうぞ。

 

==南あわじリラックス交流ハウスゆーぷる==

住所
兵庫県南あわじ市北阿万筒井1509-1

電話番号
0799-50-5126
(最新情報のナビなら電話番号で目的地入力可)

営業時間
朝10:00~夜10:30(10時受付終了)
定休日 第3木曜日(8月は無休)

料金
大人:¥600
子ども:¥300
(3歳以下の幼児は無料)

主な施設
浴場・食堂・お土産屋スペース・マッサージなど

泉質
ナトリウム-炭酸水素塩温泉・低張性・アルカリ性温泉

効用
神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・うちみ・痔疾・慢性消化器病・冷え性・やけど・慢性皮膚症
(個人的実感:お肌がかなりツルツルし、1日以上キープします)

 

■HP

南あわじ市のHP

南あわじリフレッシュ交流ハウスゆーぷる - 南あわじ市ホームページ

運営会社のHP

潮崎温泉・筒井温泉 南あわじリフレッシュ交流ハウス「ゆーぷる」笑顔があふれるゆとりの空間

 

アクセス
バスもあるようですが、車がベスト。昼はさておき、夜は街灯が全くない山道を走るので、ナビの道案内に注意。
自転車なら、行きはほぼ上り坂オンリーなので、体力配分に注意。