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うどん県のうどん行脚の旅-高松市内編

いつだったか、うどん県に本場の讃岐うどんを食べに行った記事を書きました。

 

parupuntenobu.hatenablog.jp

 

書くまでもないと思いますが、「うどん県」は香川県のことですからね。
既にうどん県が全国規模の知名度になったか、本名の香川県という名前が忘れられそうな感がします。
そろそろ宅急便の住所に、「うどん県」って書いても届くのではないかというほど、浸透してしまっていますね。

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今や高速バスの行き先までこんな状態ですから(笑

 

で、記事を書いた後、地元の方と思われる方からいくつかコメントをいただきました。
前回は、晩飯もうどんにするかと日が暮れた後にうどん屋を探しても、すべて営業終了だったという失敗がありました。
そこからの反省と、現地の人からいただいた情報をまとめると、

・うどん屋は朝早い

・うどん県のうどん屋は、うどんのストックがなくなったら営業終了

・有名店は昼過ぎ、そうじゃない店も夕方には閉まる

・地元民おすすめの美味い店は、日曜定休日が多い

つまり、平日・土曜の午前中に食いまくれ!ということですね。わかりました、イエッサー。


コメントで見たうどん屋のキーワードは、どうやら「うどん県庁」
そこに美味い店が固まっているとのことで、非うどん県民にも目印となってわかりやすい、県庁周辺を攻めてみることにしました。

 

 


1軒目:こだわり麺や 高松店

途中で車を止め、「ことでん」こと琴平電鉄の電車で高松の中心部、瓦町へ。そこから徒歩でうどん県庁を目指していたのですが、県庁前にこんなお店を見つけました。

 

こだわり麺や高松店

昼食の時間から少しずれていたせいか、お客さんはほとんどいませんでした。が、店員さんが元気で愛想よく、接客態度が個人店にはない、良い意味でシステマティックになっている印象がありました。
それもそのはず、後で調べると、うどん県一帯に広がるチェーン店でした。国内にはうどん県にしかないのですが、マレーシアに海外支店を構えているようです。
うどん県からマレーシアって、すごい飛び様やな。

 

なお、これから紹介するうどんのサイズは、すべて「小」です。

 

こだわり麺やの肉ぶっかけうどん

ここで食べたのは、冬限定だという肉ぶっかけうどん(¥480)。ちくわがなんとなく美味そうだったので、トッピングしてみました。
何故肉うどんが冬限定なのかは謎ですが、後で調べてみると温かいのが冬季限定とのこと。なんや、期間限定かと思って選んだのに(笑
しかし、選び間違いもちょっとした怪我の功名。これがかなり美味い。うどん三昧第一号から、こんな美味くていいのでしょうかというほど美味い。うどんもコシとモチモチさが同居している旨さながら、お肉もいい味をしています。

うどん県は、うどん界のガリバー丸亀製麺が一度は尻尾を巻いて逃げたほどの、うどん修羅の国です。うどんで勝負しようとするなら、そんじょそこらのうどんでは太刀打ちできない。ここはチェーン店と言えども、クオリティは高めのようです。

ちなみに、ここは平日限定かもしれませんが、コーヒーがセルフサービスで飲み放題となっています。それがどうした、うどんと関係あるのかと言われれば困ってしまいますが、美味いうどんを食った後の一服・・・やなくて一杯も美味しいですよ。

 


こだわり麺や 高松店

香川県高松市天神前5-25

TEL:087-862-2567

営業時間:10:00~15:00
※営業時間が短いので注意!

定休日:毎月第3水曜日

HP:こだわり麺や|うどん県来客数No1

 

 


2軒目:セルフうどんの店竹清

一杯目をサラリと平らげ、さっさと二杯目行くぞと意気込んでいたところ、うどん店を発見。

 

セルフうどんの店竹清高松本店


名前は竹清(ちくせい)。ジモピーの間では知らない人はいない超有名店です。
高松来たからには必ずここで一杯食っとけというほどの、老舗を超えたレジェンド的な扱い。うどんの美味さに定評があるのだとか。

ほう、そんな店なら入らないわけにはいかない。

「竹清」は県外のショッピングモールにも支店を数多く構えるお店ですが、その本店はというと中は狭く、すみませんお店間違えましたと退出しそうになるほど素朴です。
少しはお高く止まっていいものの、そんな雰囲気が全くない大衆食堂そのものです。

 

 

セルフうどんの店竹清店内


超有名な店の勲章か、テレビなどの取材も多いようで著名人のサインが店内に並んでいました。誰のサインなのかはさっぱりわからないし、芸能人のサインには特に興味ありません。興味あるのはうどんのみ。

 

セルフうどんの店竹清ざるうどん
ここで食べたのは、ざるうどん(¥170)
味はさすがレジェンド。コシが強くて非常に美味い。
しかし、それより衝撃的だったのはその値段。小とは言え¥170円は良い意味でショックでした。ちゃんと元取れとるんかいなと心配になるほどの値段設定です。
地元新聞によるとうどん県の知名度が上がるにつれ、色気を出して客単価を上げようとする店が多くなってきているようです。
が、「竹清」は味もさることながら、値段のクオリティも下げない姿に、これぞ大衆の店という矜持を垣間見ることができます。
小の量は、男性には少し物足りないかもしれないけれど、女性ならたぶんそこそこの量になると思います。食べ歩きするなら、なおさら小で十分かと思いますが、一食のみここだけピンポイントなら、大を頼んで美味いうどんを堪能しましょう。

 

この店はうどん県外にも進出しており、大阪にもららぽーとEXPOCITYや堺のイオンモールなどにもあるそうです。他にも千葉や広島などにも進出しています。HPを下にリンクしておくので、興味ある方はどうぞ。
私も、今度大阪に帰った時に本店と食べ比べに行ってみようかしらん。


元祖セルフうどんの店竹清

住所:香川県高松市亀岡町2-23

電話番号:087-862-1095

営業時間:11:30~麺がなくなり次第終了(だいたい14:00頃)

※こちらも営業時間が短いので注意!

定休日:月曜日(※変更の場合あり)

HP:セルフうどんの店 竹清(ちくせい)オフィシャルサイト



 


3軒目:さか枝

さか枝高松うどんの名店

「さか枝」はうどん県庁の裏にある名店です。
「竹清」と並んで高松市を代表するうどん屋で、ここと「竹清」がレジェンドなら「さか枝」はエースといった立ち位置なんだそうな。県庁や警察本部などの官公庁街の裏側にあり、そこで働く公務員に人気があるお店だそうです。
しかし、住宅街の真ん中にあり店が溶け込みすぎ、Google mapだけを頼りに油断していると意外に見逃します。
竹清も車やバイクなら見落とす自信満々なほど目立たないですが、どうもうどん県のうどん屋は、名店であればあるほど地味でわかりづらい印象があります。

中に入ると、もっと地味です。
長いカウンター式の椅子が並んでいるだけの素朴な店内。むき出しの製麺機がギッコンバッタンと音を立てて動いています。
しかし昼飯時のサラリーマン・公務員に観光客も混じり、店内はほぼ満席。さっさと食ってさっさと帰れと言わんばかりの大盛況ぶりでした。

 

 

さか枝の釜玉うどん


ここで選んだのは、温かい釜玉うどん(¥370)

これまでの二店のうどんは、これぞTHE讃岐うどんというコシの強さでした。コシが非常に強かったのが印象的でした。
しかし、ここさか枝のうどんはコシが弱く、どちらかというと関西系のうどんっぽい。
大阪出身の私には馴染みの味ではありますが、コシの強さを求めている人には少し物足りないかもしれません。

 

関西のうどんは、麺自体よりおつゆ(汁)で勝負だと言います。事実、関西ではおつゆは全部飲むのが基本です。そうでないとうどんを食った気がしない。

私はざるそばのおつゆまで飲み干さないと気がすまないですから。これはたぶんレアだとは思いますけどね。
はるか昔ですが、東京の浅草かどこかの下町のそば屋でそばを食べ、汁もすべて飲み干した時、汁の濃さに少しむせてしまいました。
それを見た店の大将がニヤリと笑っていわく。
「お客さん、関西の方でしょ」
お椀を持ち上げてまでズズズ~と汁をすすり、そして味の濃さにむせるのは関西人@関東あるあるだそうで、私はそのあるあるに見事にハマってしまったわけですな。

関東と関西の麺の汁の違いは、すでにいろんな所で語り尽くされていますが、関西うどんと讃岐うどんの違いは案外わからない人が多い。
関西の料理を一言で述べるなら、それは「出汁料理」。京都の出汁巻き卵は有名ですが、出汁文化が関西圏の基本と言っていいでしょう。うどんもその例に漏れず、麺で勝負の讃岐うどんに対し、汁で勝負の関西うどんという違いがあるように思えます。
うどんに強烈な自己主張をさせず、汁や具(トッピング)を含めたコンボで勝負なのが、関西系の大きな特徴。同じうどん文化圏なのでうどんも同じと思いきや、そのうどん自体の好みが少し違うのです。個人的な好みを言うと、「温」は関西風の柔らかい方、「冷」はコシが強ければ強い方がいい。

この店のうどんは、汁も美味しかったです。
少し甘めに味付けしてあるのか、中で溶いだ卵と上手くマッチしてすべて飲み干させていただきました。

ここのいちばんの特徴は、50種類もある天ぷらのトッピングとのこと。
うどんだけでは、やはり何度も食べていると飽きがきます。が、天ぷらのトッピングを毎日変えると飽きが来ず、ずっと食べられる。
私は特に何も考えず釜玉にしましたが、天ぷらトッピングに重点を置いたうどん行脚もまた違ったうどん道が見えてきそうですね。

 
さか枝

住所:香川県高松市番町5丁目2−23

電話番号:087-834-6291

営業時間:5:30~15:00

定休日:日曜・祝日

HP:なしですが、四国新聞社の紹介があるのでそちらをどうぞ

さか枝 | 讃岐うどん遍路 | 四国新聞社

 


うどん県に行くのは前々から決めていたこと、うどんのために前日の晩御飯を抜いておりました。当日の朝も、当然うどんまで何も食わず。高松に着いた時はこりゃ6~7杯はいけるなと思っていました。

しかし、3軒目のさか枝あたりで早くも限界がやってきました。
もうお腹はパンパン、市内の散歩でエネルギーを使おうと思ったものの、ほぼ「気持ち悪い」の次元に。たった小3杯で倒れてどうする!立つんだ、立つんだジョーBEのぶ!

それでも負けず、ここがおそらく最後になるだろうと4軒目へ。

 


4軒目:味庄

うどんのために少しでも高松市内を歩き、こうなれば市内一周する覚悟で散歩すること約30分、JR高松駅前にたどり着きました。

 

 

交通新聞社四国支社正面

交通新聞社高松駅前

途中でこんなものも見つけたのですが、今回のターゲットはうどんのみ。今回はパス。

駅前のバスターミナルの前に、いかにも個人か家族経営というたたずまいのうどん屋があります。

 

高松味庄うどん
「味庄」というお店です。

 

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1975年開店と案外新しいですが、錆びがついて店名がわからない看板が、昭和チックさを醸し出しています。
この看板一つで、高松駅宇高連絡船の玄関口として栄えていた頃をしのばせます。
店構えも良い意味で古めかしく、寅さんか菅原文太が爪楊枝をくわえながら、あー美味かったと入口から出てきそうな雰囲気さえしてきます。

ちょうど平日の昼食時に当たったため、店内はほぼ満員。その中に留学生だという若い中国人女子も混ざっており、日本在住歴が長く日本語も問題ない女子Aが、来日間もない友達Bにうどん店のマナーなどを中国語で教えていました。

 

Takamatsu-udon-ajisyo

私が頼んだのは、温の肉うどんの小(¥380)。大は¥100増しです。
ここの肉うどんの特徴は、少し火を通し柔らかくした玉ねぎが入っていること。
肉うどんというより、牛丼のご飯がうどんになったようなイメージかな!?
ここは麺が自家製らしく、そのせいか麺の大きさが不揃いでした。しかしそれがまた手作り感を出しています。
ここの麺もコシが弱い系でしたが、他のサイトを見ているとコシが強いと書いています。一体どちらが正解なのか、あなたのお口で確かめて下さい。

しかし、どうやらここは「きつねうどん」の油揚げがめちゃくちゃ美味いらしい
しまった、きつねうどんにしとけばよかったか。調査不足でしたわ。

さすがに4杯目となると腹いっぱいすぎて、正直ほとんど味がしませんでした。
ここに関しては・・・きつねうどんを要リベンジ、及び参考記録とさせていただきます(笑)

 

さぬき手打うどん 味庄

住所:香川県 高松市 西の丸町 5-15
(=JR高松駅前)

営業時間:5:00〜15:00

定休日:土曜・日曜

 

 

予想外の小4杯(事実上3杯)でダウンしてしまった私、自分の胃袋はどうやらこれが限界のようでした。まさかこんなはずでは・・・。


それから数時間、エネルギー消費も兼ねてあちこち歩き回った結果、夕方にはいつものように空腹が襲ってきました。いつもなら、さてうどん行くか!となります。昼でダウンしたこのリベンジ、晩で果たすべし。
しかし、うどんはもう結構と身体が拒否っていました。空いているうどん屋はいくつかあったものの、足が全く進まない。
考えた結果、今回のうどん県行脚はこれにてお開き。
お次も地域を特定し、うどん県のうどん屋を堪能しようかと思います。
もし、
「こんな変わったうどんあるで~」
「この店、あまり知られてないけどめちゃ美味いで~」
というお店があれば、情報下さいね。


おまけ:うどん県のうどん屋を探したい方へ

うどんを食べたいけれど目星の店が・・・という方には、四国新聞が作っている「うどんマップ」を参考にすると良いかと。

www.shikoku-np.co.jp

高松市はもちろん、県内のうどん屋さんを一通り網羅しており、良いうどん羅針盤になるかと思います。
しかし、ここに載っていない店も非常に多いです。
偶然か、私が行った4店舗、すべてここに載っていませんでした。別に狙ったわけでもないのですが・・・。
スマホのブラウザに「うどんマップ」を常駐させてたのに、行った店がすべてリスト外の店だったというオチでした(笑)