昭和考古学とブログエッセイの旅

昭和の遺物を訪ねて考察する、『昭和考古学』の世界へようこそ

沈黙の店員

 

コンビニ弁当

最近、コンビニで売っている食べ物にハマっています。

「だから太るねん!」

画面の向こうから、そんな声が聞こえてきたような気がしますが、キニシナイ。

といっても、昔はコンビニの弁当や惣菜なんて、全く手を付けませんでした。
コンビニ弁当の高かろう不味かろうの時代を知っているので、どうせ今のそうなんだろうという先入観が身についているのです。

しかし最近、あまり冒険しない食い物の世界にも足を踏み入れてみようかという、子ども心に似た好奇心が芽生えてきました。
禁煙をして懐具合がかなり改善したのもあると思うけれど、田舎暮らしで脳が若返ったのでしょうかね。


私、日本でも海外でも、食い物だけは冒険せず、石橋を叩いても渡らない性格です。それ以外はハチャメチャですが。一度、
「これはあかん!」
と拒否反応を示せば、食糧危機が来ない限り決して口にしない。
カップ麺もそうでした。
上海に留学していた23年前、列車の中で食った中華カップ麺を食った後、1ヶ月ほど下痢に苦しめられ生き地獄を経験しました。

それからというもの、すっかりカップ麺恐怖症になっていまい、20年ほど全く手を付けられませんでした。2年前くらいから、ようやく「どん兵衛」が食えるようになり、今年からはカップヌードルカレー味が「解禁」となりましたが、ラーメン系は今もダメです。頭ではGOサインを出していても、身体が全力で拒否るのです。
ちなみに、焼きそば系は全然OKです。一月に1回は「UFO」を食べないと落ち着きません(笑)

 

コンビニも、先入観で弁当などには全く手を付けなかったですが、何かとヒマな優雅な島流し生活の間に、週1程度は外食と思って色々試してみようと。
毎食ごとの単価が自炊やスーパーより高くなりますが、週1の「冒険」と思えばどうということはない。

 

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(画像と行ったコンビニには何の関係もありません)

 

昨日は、その「冒険日」でした。会社からの帰り道にあったコンビニに、ふと立ち寄りました。

レジに立っているのは、少しふくよかな中年女性。研修中を示す初心者マークをつけているので、新しくパートで入ったのでしょう。
しかし、接客に合わなそうなオーラを醸し出しており、目もなんだかうつろでした。
入り口に入り私と目が合ったものの、いらっしゃいませの一言もなし。表情も能面のように変化なし。

「まあ、入ったばかりで接客に馴れてへんのやろう」

私はそう解釈して弁当を買い、レジへ向かいました。

 

商品を持ってレジへ向かっても、彼女の能面面は全く変わらない。いらっしゃいませの一言も発しない(汗)
黙ってバーコードをスキャンするだけ。
ふつうなら、
「いらっしゃいませくらい言わんかい!」
とトラブルになりかねないですが、この沈黙と冷たい空気はそれすら言わせない。店員と私の間には、不気味な風が吹いていました。
店員は一言も発せず、無言のまま弁当を袋に入れようとする。
「そこは『お弁当を温めますか?』ちゃう?w」
思わず、
「いやいや、お弁当温めてください」
と言ってしまいました。
店員はやはり無言の能面。すみませんの一言もなく黙って電子レンジに弁当を放り込む。


で、お会計となるのですが・・・。

そこでも店員、何も言わない。
そこからお互いフリーズ。
「な、なんやこの空気は・・・」
店員と私の間には、不気味な雲が発生していました。
当然、私はお金を払わないといけないことはわかっているので、レジに表示された金額を出す。
店員、一言も発せず受け取る。
「○○円、お預かりしました」
という言葉すらなし。
お釣りを渡す時も同様、口を真一文字にしながら、無表情で「客」に渡す。

あたためていた弁当を電子レンジから出し、袋に入れる店員。
一言も発しない沈黙の空気が、なんとも言えないビミョーな風を起こしていましたが、それにも既に馴れてしまっているような私。
これくらいで怒りはしないですが、もはや半笑いの境地でした。

黙って袋を私に渡す店員。
「お待たせしました」
の言葉もなく、黙って腕を伸ばしただけ。

「ありがとう」
これを言ったのは店員ではありません、私です。

 

ここまで沈黙を貫いてくれると、あることが思いつきました。
「ああ、この店員さんは失語症などで言葉が出ないのか、耳が不自由なんやわ。最近、身体が不自由な人を採用するところも多いし」
不愉快になると、心のバランスを整えプラスマイナスゼロにするために、自分にとって都合の良い解釈をする、つまり認知バイアスが起こるとよく言います。
この時の私も、無意識にそのバランサーが働いたのか、無理矢理にでもそういうことにしておこうと頭の中で納得させようとしたのでしょう。

あまりの無口ぶりに半笑いのまま、店を出ようと出口に差し掛かったところ、後ろから声が聞こえてきました。
ボソボソと小さい声ながら、店員はスタッフと喋っていたのです。

「しゃべれるんかい!!」

まるで発声拒否権を行使したかのようなダンマリは、まったく何だったのだろうか。
確かに、その店員は人見知りオーラをまとっていたし、淡路島全体が農民社会なので、お世辞にもサービス業に向いているとは言えない。もうかりまっかの商都大阪とは、やはり文化が違う。
もし20年以上前で、場所が大阪であれば、店長を呼んでもらってマイルドなクレームをつけていたと思います。正直、接客態度としてはひどい。いや、コンビニでこんな店員は初めてでした。
しかし、今は気が長くなったのか、許容範囲のゾーンが広くなったのか、呆れと不愉快さが混じり合っていたものの、終始半笑いでした。怒りは湧いてきません。
むしろ、
「よっしゃ、おもろいブログネタGETやで!」
と心の中でガッツポーズだったのは、骨の髄までブロガーになってしまった証拠でしょうか。

 

ここまでで2400文字。これくらいの文字数だと、けっこう気軽にブログ記事をアップできるなと、なんだか宙に浮いたような身軽な気分です。

 

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