昭和考古学とブログエッセイの旅

昭和の遺物を訪ねて考察する、『昭和考古学』の世界へようこそ

他人をコントロールしようとする事、他人にコントロールされる事

 

日本特別扱いに中国反発=台湾地震の救援めぐり

headlines.yahoo.co.jp

 

台湾東部の地震で、蔡英文政権が中国ではなく日本の救援チームを受け入れたことに中国国内で反発が出ている。

共産党機関紙・人民日報系の環球時報(電子版)は8日、「大陸を拒絶しながら日本の援助を受けるのか?」と題する記事を配信した。

環球時報によると、台湾総統府報道官は8日、救援の人員や物資は足りていると説明し、中国などの援助を辞退しながら「唯一の例外は日本だ。高価な探査機を持っている」と発言した
日本の救援チームは8日、震源地に近い花蓮で、傾いたビルで人命探査装置による捜索活動を始めた。

 

まずは、地震で亡くなられた住民のご冥福をお祈りいたします。一日も早い花蓮の回復をお祈り申し上げます。

 

この記事は、台湾の蔡英文総統が中国の救援隊を断り日本のを受け入れたことに、中国がキャンキャン吠えている「いつもの流れ」です。

結果的にはこれ、選ぶのは台湾の方。どちらを選ぶかは相手の勝手。
「カラス何故鳴くの。カラスの勝手でしょ
というドリフターズの替え歌がありましたが、そういうことなのです。
「勝手でしょ」という、自分がコントロールできない事を必死にコントロールしようとし、他人が持っている選択権を俺によこせとなるから、イライラするハメになる。中国は体を張って、俺みたいになるなよと世界中にアピールしてくれているのです。
それか、同時に好きな女の子に告白してフラれた方が、
「あいつは特別扱いだから(=俺様を振りやがって!)」
と負け惜しみを言っているというか。

同じ言うなら、
「日本よ、うちの台湾を頼むぜ」
と彼氏気取りでメッセージを送った方が良い。どうせ叩かれるなら、こちらの方がよほど「中国らしくて結構」と思いますわ。


しかしこれ、中国のことを笑えたものではありません。
人の振り見て我が振り直せ、個人レベルでもコントロールできないことをコントロールしようとして、一人もがいていることが見受けられます。

 

 

 

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「読み終えたらスターお願いします!」


「読者登録お願いします!」


はてブお願いします!」


ブログを見ると、こういう文言がよく目に入ります。

「スターくれ!」「読者登録しろ!」「はてブくれ!」。この3つの項目には、ある共通点があります。
それは「読者の勝手」ということ。勝手という言葉がキツいなら、「読み手の都合」と言い換えても結構です。

スターをつけるつけない、読者登録するしないは、読んでくれた読者次第。そこは書き手が「お願い」するものではないのではなかろうか。
理想論ですが、より多くのスターが欲しければ、読者が欲しければ、より良い記事を書けば良い。そうすればスターは自然とつくし、読者も何も言わなくても増える。
「くれくれ系」は、収益に影響するのかYoutubeに非常に多く見られますが、いつも最後に
「チャンネル登録お願いします!」
はっきり言おう、俺に「命令」するな・・・ってAKIRAの鉄男かいな。

 

ブログ運営は自営業と同じ、経営学の範疇です。自営業やっていると、売上を上げるために必死に頭と身体を使います。
「売上が上がらないのは客のせいだ!」
なんて思わないですよね?
特にはてブは、3つ以上ついた時のジャンル分けが無作為なので、はてブでバズったりするのは運もあります。

先日書いた「台北帝国大学の歴史 前編」はてブのジャンルは「世の中」。ちゃうねん、歴史やねん・・・と物言いをつけても変わりはしない。
変わりがしないものにイライラしたり萎えたりしても、時間とエネルギーの無駄遣いです。

 

他人をコントロールしようとする事が何故危ないか。それは、読者を自分の思い通りにコントロールしようとした挙句、他人に自分の感情をコントロールされる事となるから。

己のマインドを他人に委ねてしまうのです。これをことわざで、「ミイラ取りがミイラになる」と云います。
スターや読者登録などで一喜一憂するのは、ブログを始めた最初のうちは人間の感情として当たり前のことです。それがブログを書く楽しさというものだから。
しかし、初心者と呼ばれる時期が過ぎてもそれらにこだわり、イライラが募ったり暴走したりすることが危ないのです。

「読者登録お願いします!!!」

とデカデカと書きだしたら、相当こじらせているのかも。
精神的なストレスが溜まっていると思われるので、ブログを置いて少し旅に出た方がよろしいかと思います。

 

ここまで言えるのは、自分がそうだったから

はてなブログは、スターやはてブ、読者という視覚的なものが標準装備されています。
他のブログにはない良いシステムだし、これによってネットの海の陸の孤島となるがちなブロガーの、横のつながりが強くなる相乗効果もあります。孤島でポツンとブログを書き続けると、一体自分は何のために・・・と目的・目標を失いがちになります。独自ドメインを取得した上でWordpressで書くと、孤独感に耐えきれなくなることもあるようです。私も前はFC2でしたが、無人島で一人ポツンとブログを書いているような感覚でした。


しかし最大のデメリットは、数字という視覚で出てしまうため、承認欲求が刺激されやすいこと。特にただでさえ承認欲求に飢えている人にとっては、スターははてなブログ界のアヘンです。

ブログは、ブロガーの数だけ個性がある。他人のコピペブログではない限り、100%全く同じブログは存在しません。
それでも、人は比較してしまう弱い生き物です。まずは、自分は弱い存在んだという事を受け入れる必要があります。これだけでもけっこう勇気が要ります。
やってはいけないのは、全くお門違いのブログと自分(のスターの数)を比べてしまうこと。
私のブログと、たとえば育児のブログは全くの別ジャンルです。そんなもの、少し冷静な頭で考えればわかります。しかし、承認欲求に飢えていると、そんなこと頭ではわかっているけれど、ついつい比べてしまうのです。

「私の今回の記事はスターが200個ついた。でもあっち(全く関係ないブログ)は500個もついている・・・」

と自分を承認できないのです。
向こうに500個スターがついているのは「向こうの都合」。しかし、それを無意識に「自分の都合」に変換してしまうのです。
それがじきに、イライラという不快な感情の発生源となります。嫉妬という感情も湧いてきます。そして、

「もっと、もっとスターをくれ!はてブもくれ!ついでに読者登録もよろしく!」

とばかりに他人をコントロールしようとします。
最後は「ミイラ取りがミイラになる」が如く、他人、いや、スターやはてブにコントロールされている自分の完成・・・と。

これじゃいかんと思っていた時、こんな言葉に出会いました。

「自分を承認できない以上、他人を承認できるわけがない」

これで目が覚めました。自分を承認していないのに他人を無理矢理承認しようとするから、歪んでくるのだなと。
自分を承認できない根本的な原因は、自分に自信がないのと、それを克服するために過剰な完璧主義に陥ったこと。
ええ、のぶさん自分に自信ないの!?と言われても、ホントありません。傍目には自信満々オーラに満ちているらしいですけど(笑)
それはさておき、以前

parupuntenobu.hatenablog.jp

でバズりにバズってえらいことになったことがありましたが、それでも
「世の中にははてブが1000個も2000個もついているものがある。それに比べたら俺のなんて・・・俺全然あかんやん」
と、全く自分を褒めることができない。いや、「白のぶ」が自己承認しいったんはそれを受け入れるのですが、それを全力で否定するもう一人の「黒のぶ」がいるのです。「黒のぶ」の黒パワーが強すぎてセルフ承認できない以上、他人に承認してもらわないと自信が出なかったのです。

しかし、他人の承認も水物。次に自分の期待したとおりの「数字」が出ないと、また自信を失う。この繰り返しでした。

 

そこで、全力で自己肯定・自己承認してみることにしました。自己承認してからは、スターやはてブの数は気にならなくなりました。読者数は何人いるか、今は知りません見てません。
あくまで基準は「自分がこの記事を書いて、内容に納得したかどうか」であり、それで「結果」が悪かったらまた良い記事を書けばいいだけ。

そして、忘れてはいけないのが、お前は記事を書いた、すごいぞと褒めてあげること。それも声を出して。傍目から見るとキモいですが、自分に自信がなく自己承認の門を閉ざしている人には、これがどんな薬よりも効き目ありです。

少なくとも、自己承認に他人のブログが入り込む余地はありません。それによって、何の関係もない他人のブログと比べては一喜一憂するという、病的な比較はなくなりました。
基準が他人から自分になっただけで、これだけ書くのが愉しくなれたのかと。


やれ他人にコントロールされているだの、承認欲求だの偉そうに書いてきた私ですが、かく言う自分が呪いにかかっていたのです。
自分が陥った生々しい経験だからこそ、これから陥るかもしれない不特定多数の人たちに伝えようと。

おそらくですが、私はこのマイナス状態から脱出できたと思います。
しかし、おそらくですが、上に書いた「スターとはてブ欲しい症候群」に悩まされ、イライラしたり頭を抱えている人は少なからずいるかもしれません。
そういう人たちには、自分と同じ轍を踏んで欲しくはないと思います。それが原因でブログを辞めてしまうことは、せっかくの「財産」を自ら放棄するに等しいから。