昭和考古学とブログエッセイの旅

昭和の遺物を訪ねて考察する、『昭和考古学』の世界へようこそ

ブログエッセイという名の、ただの屁理屈

 

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7月上旬、西日本を襲った「西日本豪雨」は、40年以上関西人をやっている私も経験したことがないような、とてつもない量の大雨でした。

ニュースでやっていたかはわかりませんが、あの豪雨のちょうど80年前の1938年7月、神戸市内が水没した「阪神大水害」という災害が発生しました。これは戦争の空襲、阪神淡路大震災と並ぶ「神戸三大災害」の一つとして歴史に残っているのですが、そのジャスト80年後にこの豪雨、歴史を知っている人は何の因果なのだろうかと思ったはず。


いや、「大雨」、よく言われる「バケツをひっくり返したような雨」というだけなら、経験したことはあります。
しかしながら、それが一週間以上も続いたことは、台風を含めて前代未聞でした。


その上、それが過ぎると、今度はまたもや前代未聞の酷暑狂熱。あの大雨は夢まぼろしの如くなり。

実は、明石海峡大橋は神戸→淡路島への水道供給も兼ねていて、昔の淡路島は毎年この時期、水がヤバいことになっていたそうです。今でもその面影で、島にはため池が非常に多く見受けられます。明石海峡大橋は人を運ぶだけではなく、淡路島への水を運ぶ重要なライフライン、もし橋がなければ、この酷暑で淡路島はとっくに干上がってたでしょう。

 

そんな超悪天候の中、私は島を出て対岸の明石市に向かっていました。7月はじめにリニューアルオープンした兵庫県立図書館に向かうためだったのですが、図書館は逃げないのになんでよりによってこんな悪天候の中を…と思うのは仕方ないでしょう。暴風雨のなかフェリー乗り場まで車を走らせながら、

「図書館は逃げへんのに・・・」

と自分でも思っていたのだから。

しかし、耐震補強のため事実上2年閉館していた状態だったので、今後のブログのためにも目を通したい資料が山ほどある。ざっくりリストにしただけでも100冊以上。数十年に一度の豪雨も知的好奇心には勝てません。

 

淡路島の北端から神戸市は、いつもなら手を伸ばせば届くのではないかというほど、すぐ眼の前に見えます。神戸側から手を振れば、それが見えそうなほど…いや見えるんじゃないかと。

しかし、この日は違っていました。

 

 

 

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右上にうっすらと映る、雨風で通行止め中の明石海峡大橋の先が、雨の水蒸気(?)で全く見えません。当然、いつもであれば写真の先は神戸市街のビル群と明石大橋のコラボが見えるのですが、これだけ全く見えないのは初体験でした。

少し幻想的に見えるのは、時期が時期だけに少し不謹慎に思えなくもない。

明石海峡大橋が通行止めだったため、バスは全面ストップ。そのせいか観光・仕事で島に来ていた人たちが足止めを食らったらしい。普段は乗船率6~70%ほどの船が、またたく間に満員御礼。この船はちょくちょく使っていますが、満員札止めは初めてでした。

豪雨で本土の交通機関は乱れに乱れていたものの、船は何事もないように平常運行。一般常識で考えると運休していてもおかしくない。私も出発する前にHPで運行状況を確認したのだが、その現況を疑ったほど。

実際に乗ってみると、大雨なんて知らないねと言わんばかりに快調に走っていき、大きな揺れなども感じず到着。船は災害に強い交通機関なのかもしれませんね。

 

大雨のせいで、明石に着いたあとも交通機関は乱れに乱れていました。図書館での用事を済ませたら、ちょっと神戸まで足を伸ばしてみようかな…などと呑気なことを考えている場合ではないことが、交通機関の乱れっぷりから容易に判断できました。

 

JRは、なんとか・・・まあなんとかという具合で動いてはいたものの、

 

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神戸新聞より)

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 明石駅はJRだけではなく、神戸~姫路間を並行して走る山陽電鉄の明石駅もあるのですが、こちらの方は豪雨で土砂崩れが起こり一部区間が不通。神戸市方面が運行できず霞ヶ丘という駅から姫路のピストン輸送となっていました。これも自然の猛威、仕方ない。

 

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 そんな中、明石~姫路間には「直通特急」が区間限定で走っていました。

 わからない人のために解説しておくと、直通特急とは、大阪の梅田から姫路まで乗り換えなしで直通する特急のことで、阪神電鉄・山陽電鉄が、神戸高速鉄道という車両を持たない奇妙な私鉄を通して相互に乗り入れて運転されています。

速さと所要時間では、同じ区間を走るJR西日本の新快速には到底かないません。直通特急は神戸市中心部はほぼ各駅停車なことから、「快速という名の何か」な新快速と競争する気なんて全くなし。(新快速と比べると)特急なのにゆるキャラ的なのんびりさが魅力の特急で、急ぎでなければ私は極力こちらを利用しています。

 

この山陽電鉄の案内板を見た時、少なからぬ違和感を感じました。

 

そもそも直通特急の定義はなにか。

「梅田から姫路まで直通して走るから」

それでこそ、直通特急という看板を名乗れます。が、この直通特急、神戸方面が運転見合わせなので「直通していない」のです。しかしながら、駅の表示は「直通特急」。それは直通特急としての言葉が成立していないのではないか。
上にも書いたとおり、「直通特急」とは梅田から姫路まで直通してこそ直通特急。直通していない「直通特急」とは、それは直通特急ではないのではないか。直通しない、いやできない以上、表示はただの「特急」でいいのではないのか。これは「直通特急詐欺」と呼ばれても仕方ないのではないのか。

 

山陽電車の明石駅を前に、私の脳内はこんなどうでもいい理屈のせめぎあいが行われていました。その横を、姫路方面へ向かうのか、乗客はただ通り過ぎるだけでした。

時々、こういう自分の理屈っぽさと、つまらんことに神経を集中しすぎるところがイヤになってくるただの屁理屈でした。

 

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